墓じまいに30万〜150万円ほどかかると知って、「自治体の補助金で少しでも軽くしたい」と思い立つ方は多いと思います。
ただ、補助金制度を設けているのは全国でわずか10ほどの自治体に限られていて、対象や金額もかなりばらつきがあるんですよね。
「うちの市はもらえる?」「いくら戻ってくるの?」と気になりますよね。
まずは制度の全体像から整理していきましょう。
結論|墓じまい補助金は全国10自治体のみ。上限20万円前後が目安です
2026年時点で墓じまい補助金がある公営墓地は全国10ヶ所。
種類は「原状回復費用の助成」「墓地使用料の返還」「改葬支援」の3パターンに分かれます。
支給は基本後払いなので、いったん全額自己負担。
総額を抑えたい方は、相見積もりと離檀料の事前相談を必ずセットで進めるのがおすすめです。

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墓じまいは平均でも35万円ほどかかると言われていて、補助金の上限額(20万円前後)が出てもまだ大きな出費が残ります。
だからこそ、補助金の有無だけにこだわらず業者選び・離檀料交渉・改葬先の見直しをセットで考えるのが現実的だなと感じます。
うちのお墓がある自治体に制度がない場合でも、後半でご紹介する「補助金以外で費用を抑える5つの方法」で十分カバーできますよ。
墓じまい補助金制度とは|返還・原状回復・改葬支援の3パターン
墓じまい補助金は、自治体が運営する公営墓地を対象にした費用軽減の仕組みです。
お寺や民営霊園のお墓は対象外なので、まずは「自分のお墓は公営かどうか」から確認するといいですね。
補助金は大きく3タイプに分かれます
①原状回復費用の助成:墓石の撤去・整地工事の実費を補助するタイプ。
②墓地使用料の返還:すでに支払った永代使用料の一部を、年数に応じて還付するタイプ。
③改葬支援:合葬式墓地への移転先の使用料を減免・無償化するタイプ。
自治体ごとにどのパターンを採用しているかが違うので、「補助金あり」と聞いても、自分のケースに当てはまらないこともあるんです。
補助金が出る理由は「無縁仏対策」
「自治体がわざわざお金を出す理由って何だろう?」と疑問に思いますよね。
背景にあるのは、継承者がいないまま放置された無縁仏(無縁墓)の急増です。
総務省の調査によると、東京都の公営墓地・納骨堂で無縁仏が発生しているケースは58.2%にも及ぶとされています(参考:墓地行政に関する調査(総務省))。
無縁墓を行政が撤去するには税金がかかるため、自治体としても「住民が自発的に墓じまいしてくれた方が安く済む」という事情があるんですね。
補助金は「自治体側のメリットもある制度」なので、対象になりそうなら遠慮せず使っていきましょう。
改葬は2022年度に過去最高の15万件超え
遺骨は「墓地、埋葬等に関する法律」で墓地以外への遺棄が禁じられています。
埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、市町村長の許可を受けなければならない。
墓地、埋葬等に関する法律 第5条(厚生労働省)
つまり、墓じまいではお墓の処分だけでなく新しい納骨先の確保まで一気通貫で考えないといけません(参考:墓地、埋葬等に関する法律(厚生労働省))。
墓じまい補助金がもらえる自治体一覧【2026年最新版】
2026年時点で墓じまい補助金(または同等の還付制度)がある自治体は、全国で10ヶ所です。
パターン別にざっくり整理すると、こんな分布になっています。
| 自治体 | 制度の種類 | 支給の傾向 |
|---|---|---|
| 宮城県美里町 | 使用料返還 | 使用許可からの経過年数で還付額が変動 |
| 群馬県太田市 | 原状回復助成 | 八王子山公園墓地が対象 |
| 千葉県市川市 | 3パターン全て | 市川市霊園が対象 |
| 千葉県浦安市 | 原状回復+改葬支援 | 浦安市墓地公園が対象 |
| 東京都 | 改葬支援 | 承継者がいない都立霊園利用者向け |
| 静岡県磐田市 | 使用料返還 | 市営霊園全般が対象 |
| 大阪府岸和田市 | 使用料返還 | 岸和田市墓苑が対象 |
| 大阪府泉大津市 | 使用料返還 | 市営墓地・組合墓地が対象 |
| 大阪府泉佐野市 | 使用料返還+合葬墓減額 | 泉佐野市公園墓地が対象 |
| 岡山県玉野市 | 使用料返還 | 玉野市霊園が対象 |
関東エリアの自治体(太田市・市川市・浦安市・東京都)
関東では群馬県太田市と千葉県の市川市・浦安市が代表的です。
太田市の八王子山公園墓地は原状回復費用に特化した助成で、墓石撤去工事費の一部が補助されます。
千葉県市川市は3パターンすべてを揃えていて、利用条件は細かいものの選択肢が広いのが特徴。
東京都の場合は、都立霊園の使用者で承継者がいない方を対象に合葬式墓地への移転費用を軽減する「施設変更制度」が用意されています。
都立霊園は「補助金」ではなく「改葬先の費用減免」という形ですが、実質的な負担軽減はかなり大きいんです。
関西エリアの自治体(岸和田市・泉大津市・泉佐野市)
関西で目立つのが大阪府の3市。
いずれも使用料還付タイプで、使用年数に応じて還付率が変わります。
泉佐野市は「合葬式墓地への移行」を前提にすると還付率が高くなる仕組み。
一方、他霊園・寺院へ改葬する場合は対象外なので、改葬先の選択肢が限定されます。
「改葬先を市の合葬墓に絞れる方には大きい制度」「自由に選びたい方には合わない」という感じですね。
東北・中部・中国エリア(美里町・磐田市・玉野市)
地方の小規模自治体にも独自制度があります。
宮城県美里町は町営墓地2ヶ所が対象で、使用許可からの経過年数で還付額が段階的に変わります。
静岡県磐田市は、使用期間に関係なく一律で使用料の50%が還付される仕組み。
岡山県玉野市は利用状況に応じて10%〜100%の還付という幅広い設計です。
具体的な還付額・補助金額は、お墓の区画サイズ・利用年数・必要書類などで大きく変わります。
本記事の情報はあくまで2026年時点の制度概要です。
必ずお住まいの自治体HPまたは窓口で最新情報を確認してください。
「うちの自治体も補助金あり」と書かれた古い記事もあるので、必ず公式サイトで現状を確認してくださいね。
制度終了の事例もあり|兵庫県宝塚市
宝塚市営長尾山霊園・西山霊園には2023年12月末まで還付金制度がありましたが、現在は終了しています。
自治体側の予算事情で制度が打ち切られるケースもあるため、「使えるうちに早めに動く」のが鉄則です。
「いつかやろう」と思っているうちに制度が終わる…ということもあり得るので、心が決まったら動くタイミングですね。
墓じまい補助金の申請手順|書類と受給タイミング
補助金の申請は、お墓を管轄する自治体の役所窓口で行います。
多くの自治体に共通する流れと必要書類を整理しておきましょう。
申請の基本ステップ
「役所→石材店→役所」の3点をぐるぐる回るイメージ。
順番を間違えると書類が揃わないので要注意です。
自治体の補助金制度を確認する
お墓所在地の市役所HPで対象墓地・条件・申請期間を確認します。
申請書類を入手する
補助金交付申請書・返還届などを役所で受け取ります。
墓じまい工事の見積書を取得する
石材店から見積書をもらい、申請書に添付します。
工事完了後に補助金請求書を提出する
領収書・工事前後の写真などを添えて請求します。
口座振込で補助金が支給される
自治体の処理後、指定口座へ振り込まれます。
申請に必要な主な書類
- 墓地の返還届(市町村役場で入手)
- 補助金の交付申請書(市町村役場で入手)
- 補助金の交付請求書(市町村役場で入手)
- 使用者の戸籍謄本
- 工事代の見積書および領収書(石材店から)
- 工事前後の写真(工事業者または自身で撮影)
- 墓地の使用許可証
- 振込口座の通帳のコピー
必要書類は自治体ごとに違うので、事前確認が必須です。
補助金は後払い|資金準備が必要です
意外と見落としがちなのが受給タイミング。
墓じまい補助金の多くは「工事完了→請求→振込」という後払い方式で、いったん全額を自己負担する必要があります。
申請時点で工事費を全額支払い済みであることが条件の自治体も多いです。
手元資金が不足する場合は、後述するメモリアルローンなどの活用も検討してください。
「補助金が出るから」と先に契約すると、つなぎ資金が必要になることがあります。
順番が大事ですね。
補助金以外で墓じまい費用を抑える5つの方法
補助金の対象にならない場合でも、工夫次第で総額はかなり下げられます。
ここでは「墓じまい 費用 補助金」「墓じまい 補助金制度」で調べる方が次に知りたくなる節約テクニックを5つに絞ってご紹介します。
1.石材店の相見積もりを必ず取る
墓石の解体撤去工事は、業者によって金額がかなり違います。
公営墓地なら工事業者は基本自由に選べるので、2〜3社から相見積もりを取って比較しましょう。
ただし、寺院墓地や民営霊園では指定石材店が決まっているケースが多いので、事前に管理者へ確認しておくと安心です。
2.離檀料はお寺と事前相談する
寺院墓地の場合、離檀料が想定外に高額になるトラブルが報告されています(参考:国民生活センター)。
「収入や年金の事情で維持が難しい」など、事情を事前に率直に打ち明けると、お寺側も柔軟に対応してくれることが多いんです。
離檀料は法律上の義務ではないので、丁寧に交渉する余地は十分あります。
3.費用の安い永代供養墓を選ぶ
改葬先の費用が想像以上にかさむケースは多いです。
合葬墓・樹木葬・納骨堂など永代供養タイプを選ぶと、新しい墓石を立てる場合より大幅にコストダウンできます。
納骨人数によって料金が変わる施設もあるので、ご先祖が多い場合は1人あたりの単価で比較してみてください。
4.手元供養・散骨を選ぶ
「お墓を建てない」という選択もあります。
遺骨の一部を自宅で保管する手元供養や、海・山に撒く散骨を選べば、新しい納骨先の費用そのものがかかりません。
ただし、家族の感情面で反対が出ることもあるので、必ず事前に話し合いをしておきましょう。
5.メモリアルローン・クレジット払いを検討する
一括での支払いが厳しい場合は、メモリアルローンやクレジットカード払いの活用も方法のひとつ。
金利を抑えたい方は銀行系メモリアルローン、ポイントを稼ぎたい方はクレジット払いが向いています。
石材店によっては自社の墓石ローンを用意していることもあるので、見積もり時に確認しておきましょう。
後払いの補助金とローンを組み合わせれば、手元の資金繰りはかなり楽になります。
- 改葬先を永代供養墓に変更(数十万〜100万円超のダウン)
- 相見積もりで石材店を選定(10万〜30万円のダウン)
- 離檀料の事前相談(数万〜数十万円のダウン)
- 手元供養・散骨の活用(改葬先費用がほぼ不要)
- メモリアルローンで分散払い(一時的な負担軽減)
墓じまいに必要な費用と内訳
節約方法を考える前に、まずは「何にいくらかかるか」を把握しておきましょう。
墓じまいの総額は30万〜300万円と幅広く、内訳は以下の4つに分けられます。
| 費用項目 | 相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 閉眼供養のお布施 | 3万〜5万円 | 魂抜きの儀式で読経いただく |
| 離檀料 | 5万〜20万円 | 寺院墓地の場合のみ。高額化トラブルに注意 |
| 墓石の解体撤去工事費 | 20万〜50万円 | 面積・墓石の大きさ・重機可否で変動 |
| 行政手続き費用 | 数百〜数千円 | 改葬許可申請の手数料 |
これに加えて改葬先(永代供養墓など)の費用が別途必要になります。
合葬墓なら数万円〜、樹木葬は20万円前後〜、納骨堂は50万〜100万円が目安です。
「墓石撤去費だけで終わる」と思ってると、改葬先の費用で予算オーバーしがち。
早めに合計額で考えるのが大事です。
寺院墓地のお墓を撤去して合葬墓へ改葬する場合:
閉眼供養5万円+離檀料15万円+撤去工事35万円+行政手数料1,000円+合葬墓利用料10万円=合計約65万円
補助金で20万円戻ったとしても、自己負担は45万円ほど残る計算ですね。
「補助金前提」ではなく「全体予算」で考えるのが大事です。
墓じまいで注意すべき5つのポイント
節約と並行して気をつけたいトラブル要因も整理しておきます。
1.家族・親族との話し合いを必ず先に
「親に負担をかけたくない」と思って独断で進めると、後から親族同士でもめる原因になります。
子どもの立場では「お墓を継承したい」と思っていることもあれば、合祀墓への改葬に強く反対する親族もいるんです。
最初に必ず家族会議の場を作ってください。
2.お墓の区画は売却できない
意外と知られていませんが、墓地の区画は他人に転売できません。
あくまで永代使用料を払って「借りている」状態なので、墓じまい後は必ず管理者へ返還します。
3.遺骨は必ず新しい供養先が必要
取り出した遺骨は、永代供養・散骨・手元供養のいずれかで対応しなければなりません。
「とりあえず保管」のつもりでも、行政手続き上は改葬先を確定させないと改葬許可証が発行されません。
「改葬先未定」のまま手続きを進めることはできない、と覚えておきましょう。
4.基本は更地にして返還する
墓石を撤去したら整地して更地に戻すまでがワンセット。
未使用の区画でも雑草処理は必要なので、返還ルールは事前に確認しておきましょう。
5.離檀料の高額請求トラブル
「離檀料150万円〜200万円」を請求された事例も報告されています。
離檀料に法律上の明確な相場はなく、お寺との合意で決まるもの。
一方的に進めると関係が悪化するので、冷静な話し合いを心がけてください。
離檀料でトラブルになりそうなら、後でご紹介する「離檀交渉まで代行してくれる業者」を活用する手もあります。
みんなの声|知恵袋から見える墓じまい補助金のリアル
実際に墓じまいを検討している方の声を、Yahoo!知恵袋から3件ピックアップしました。
制度の解釈が難しい点や、お金まわりのモヤモヤがリアルに見えてきます。
都立霊園の制度は「補助金」ではなく「事前申請型の免除制度」。
墓じまい完了後に遡って適用するのは原則難しい、というのがポイントです。
シンプルな質問ですが、これに対する正確な答えは「全国10自治体のみで、公営墓地が対象」。
寺院墓地・民営霊園は基本的に対象外と理解しておくと、無駄足を踏まずに済みます。
上限20万円前後の自治体が多いとはいえ、数万円規模の還付が中心なのが実態。
総費用との差を冷静に見ておきましょう。
「補助金で全部まかなえる」というイメージを持ちすぎないことが大事ですね。
あくまで一部を軽くする制度です。
おすすめの墓じまいサービス3選|全国対応で信頼できる業者
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墓じまい補助金に関するよくある質問
自治体ごとに金額は異なりますが、上限20万円前後が一般的です。太田市は最大20万円、浦安市は最大15万円が目安。具体的な金額は必ずお住まいの自治体窓口にご確認ください。
原則使えません。墓じまい補助金は公営墓地が対象で、寺院墓地・民営霊園は対象外です。寺院墓地の費用削減は、離檀料の事前相談や相見積もりが現実的な手段になります。
後払いが基本です。工事完了後に領収書・写真などを添えて請求し、自治体の処理を経て指定口座に振り込まれます。先に全額自己負担が必要なため、資金計画は事前に立てておきましょう。
2026年時点で制度がある自治体は全国10ヶ所のみです。利用者が増えても、すべての自治体に広がっているわけではないので、自分の住む地域に該当する制度があるかを事前に確認してください。
明確な見通しは立っていません。むしろ宝塚市のように2023年末で打ち切られた事例もあります。「補助金がいつかできる」と待たず、必要なタイミングで動くのが現実的です。
あります。相見積もり・離檀料の事前相談・永代供養墓への改葬・手元供養や散骨の活用・メモリアルローンの利用などを組み合わせると、総額を大きく抑えられます。本記事の「補助金以外で費用を抑える5つの方法」を参考にしてください。
基本は使用者ご自身の申請になります。ただし墓じまい代行業者によっては行政手続きのサポートを行っているところもあるので、業者選定時に「申請補助」の有無を聞いてみてください。
「自分のケースに当てはまるか」は自治体窓口に1本電話するのが一番早いですよ。
まとめ|墓じまい補助金は「使えればラッキー」のスタンスで
- 墓じまい補助金は2026年時点で全国10自治体のみ。公営墓地が対象
- 制度は「原状回復助成」「使用料返還」「改葬支援」の3パターン
- 支給上限は20万円前後が中心。後払い方式が基本
- 寺院墓地・民営霊園は対象外。離檀料の事前相談がカギ
- 補助金以外でも相見積もり・永代供養選択・メモリアルローン活用で節約可能
- 全国対応業者は「わたしたちの墓じまい」「e-墓じまい」「ミキワの墓じまい」が候補
補助金は対象になればもちろん使いたいですが、「使えなくても墓じまいは進められる」と考えておくと、気持ちがだいぶ楽になります。
大切なのは、ご先祖への感謝を込めた気持ちの整理と、家族みんなが納得できる進め方ですね。

